図書館で借りた本です。
「返却されたばかりの本」というコーナーに置いてあって、タイトルにどきりとして借りました。
私も30代だし、どちらかといえば人に助けを求められない性格です。
これは私が読むべき本なのでは…と思いました。
■ざっくりと本の概要
2009年北九州で30代の男性が自宅の母親の仏壇の前で餓死していた。投函されることのなかった手紙には一言「助けて」と書かれていた。
この事件を受けてNHKの記者がNPO法人や炊き出しの場や繁華街で30代の路上生活者を直接取材し、「助けて」と声を上げられない社会の背景に迫ったもの。
■感想
この本が出版されたのは2013年ですがもともとは2010年に出版された本「助けてと言えない いま30代になにが」という本に第7章を加えたものとのことです。
なので2010年から起算すると15年前の本になります。
当時の30代は氷河期世代にあたりますね。
今から15年前はちょうどリーマンショックがあり、不況のあおりを受けて派遣の契約を切られて無職になった人達が大勢いました。当時大学生の私はニュースで見た記憶があります。
家や職を失うというのはかなり緊急事態だと思うのですが、炊き出し場などで取材された30代の方たちは総じて助けを求めず、自分の力だけでなんとかしようとしてしまう。
他人や親に自分の弱さを見せて助けを求めるくらいなら、路上生活の方がマシなのだと。
NPOの方が声をかけても助けを求めてこず接触を避けようとするなど。
ただ本書の中でも触れられていましたが、助けての声を若者が上げないのではなくて、社会の中の「自己責任論」や「本人が努力不足」という強迫観念が、助けを求められなくしているのではないかという指摘があり、それはそうなのかもしれないと思いました。
この本が出てから10年以上たっていますが、悲しいことにネット上では「自己責任論」や「努力不足」という考えはまだまだ根強いと感じます。
ただもし自分ならどうするだろうかと考えると、路上生活をするくらいならなりふりかまわず然るべき機関に助けを求めると思います。
もちろん誰だって弱い自分をさらけ出すのは恥ずかしいです。役所に行って生活保護の申請をしに行くのってかなり勇気がいることです。それは本当にわかります。
でももし自分が困窮してしまったらそんなことも言っていられない。
なので本書に出てきた方に共感できない部分もありました。
だけど自分も明日は我が身です。
生活防衛費はちゃんとありますし、当時と違い今は人手不足なのでしばらく探せばなにかしら仕事にはありつけるでしょう。
ただもし自分が職を失ったら社会との接点は断たれます。
そういった意味では私もある意味困窮しているようなものです。
私は人づきあいがあまり得意ではありませんので、今後も特定の誰かと深い関係になることはないだろうな(というかできない)と感じています。
でも人と深くつながろうとしなくても、薄くでも職場以外での居場所を持っておくことはかなり大切だと思いました。
ボランティアでも、習い事でも、趣味の場に行くのでも、なんでもいいと思います。
SNSでつながることもよいと思います(SNSは相手の顔も素性もわかりませんので見極めは大切です、昨今物騒な事件も多いですし)。
また社会の制度や改正情報に気を配ること、先を見据えたライフプランを立てること、
資産を少しでも積み立てること、助けの声をあげる勇気をもつこと。
自分にできることはこれくらいしか思いつきません。
この本を読んで、今一度自分自身を振り返る機会になりました。