ネタバレありです、ご注意を!
1997年公開のアニメ映画『PERFECT BLUE』が昨日から1週間限定でリバイバル上映されており、初日に早速行ってきました。

▲入場特典でもらったカード
15年くらい前にDVDで観て衝撃を受けた作品です。スクリーンで観てみたかったなあと思っていた昔の自分、夢が叶ったよ!
あらすじ・概要
今は亡き今敏監督のデビュー作のサイコスリラーアニメ映画。
世界のクリエイターにも強い影響を与えた作品です。
主人公は売れないアイドルグループに所属している霧越未麻という女の子。アイドルを卒業して女優に転向することになり、自分の意にそぐわない過激な撮影(ドラマ撮影のレ〇プシーンやヘアヌード撮影)をこなしていきますが、ただでさえアイドル時代とは違うきつい環境に置かれている中、自分になりすました目的不明なストーカーの影におびえたり、過去のアイドル時代の自分の姿が目の前に現れはじめて挑発してきたり、関係者の連続殺人が起こったり、主人公は現実と虚構もあいまいになり消耗していきます。
そして主人公が見たものは…。
感想(※ネタバレ含む)
現実と虚構(劇中ドラマ)の区別がつかなくなってくる演出は同監督の「千年女優」に似ているなあと思いました。同じ監督なんだから当たり前か。
97年のアニメなので今のアニメみたいな圧倒的デジタル美麗作画ではなくセル画アニメですが、セル画の質感が恐怖や不安を一掃駆り立て、90年代の日本の日常の描写が鮮明で空気感もびんびんに伝わってきてよい。
レ〇プシーンの撮影は本当にきつかった、早く終わってくれ…と思って観てた。
撮影後に事務所の車に乗り込んで明るく振舞っていた未麻が、帰宅して飼ってる熱帯魚が死んでるのを見て感情を爆発させたシーンでなぜか泣きそうになった。
15年前に観たときは何も思わなかったけど、自分が社会に出て、やりたくないことも表面上はなんでもないふりをしてやらないといけないから、感情移入してしまいました。
レ〇プシーンとピザのシーンは心を無にしてた。
ピザのシーンは初見の時は声が出たくらいショッキングで、終わった後劇場のどこかから、「はあ…」とためていた息を吐きだす声が聞こえて、めちゃくちゃわかるよ…と思いました。息が止まるようなシーンはたくさんありますが、ここのシーンは本当に…。
未麻の狂信者のミーマニアさん、不気味でした。でも台詞なしの方がよかったんじゃあ…と感じました。
ずっと喋らなかったから底知れない不気味さがあったのですが、未麻襲撃のシーンで喋ったときに声が高くて早口でなんか小物感が一気に出てしまった感があって。
もっと声低いのかなと思った。まあミーマニアさんは結局利用されていたに過ぎませんから小物感が露呈してもいいのか。
終盤マネージャー怖っ‼となりましたが、「生きていてよかった」とも感じてしまった不思議なキャラクターです。どうあれ未麻を支え、撮影のレ〇プシーンを見て流した涙は本物だろうと思います。
未麻にとっては本当だったらトラウマになって二度とマネージャーの顔も見たくないでしょうが、病院に様子を見にいっていましたから絆はあるのでしょう。切ないですね。
本作はサイコスリラーなので終始どきどきしながら観ていましたが、エンドロールが流れ始めたときに爽やかな気持ちになりました(笑)
劇場の様子
劇場も席が結構埋まっていて、こんな古いアニメ映画のリバイバル見に来る層って、きっと未麻のライブに来てたようなファンみたいな客層かな(コラッ)とか、私みたいなオタばっかりなんだろうなと思って来たのですが、学生くらいのおしゃれめな若い人が多くて驚きました。
女性率も高かった。女性の方が多かったんじゃないかな?そして若い人はどこでこの映画を知ったのだろう?若い人が過去の名作を観にくるというのは嬉しいですね。
二人組の学生位の人が、観終わった後に言葉を交わすわけでもなく、力なく笑いあっているのを見てぐっと来ました。
あとなんか…すごい映画を目撃した者同士の、他の観客たちとの謎の一体感がありました。語りてえ~。
贅沢を言うなら、復刻版のパンフレットとかも販売してくれたら嬉しかったなと思いました。情報はネットにいくらでもありますが、やはりオタクなので現物を手元に置いておきたい願望がありますね。
きついシーンも多く、簡単に他人におすすめできませんが、ちょっと変わった映画が好きな人にはおすすめします。